Seitaro Kokubo
Service Designer


  ・本に勇気づけられる
  ・研究がしたくてしたくて
  ・憧れの生き方
  ・曽祖父と祖父の本

 

小久保 晴太郎さん
東京都町田市
医療ベンチャー
サービス開発ユニット デザイナー

 

本に勇気づけられる

去年の3月に引っ越して、
その時に本棚を整理し直しました。
本棚自体をちゃんと作ったのは、
引っ越してからなんですけど、
それ以前はベッドの下に引き出しみたいなのがあって、
漫画とかも一緒に、そこにガッと入れてたんです。
今は漫画はベッドの下に置いちゃって、
本棚には置いてないですね。
なんか漫画を読まなくなっちゃって、
最近は本を買う時も
啓発本ばっかり手に取る頻度が多くなって、
あとは実務的なマニュアル本とか。
小説とか漫画を読む機会は減りました。

本棚にある本は大きくジャンルで分けると、
マニュアル本と作家の自伝的なものと、
関連研究の本、あとは若干小説、それぐらいかな。
もともと、音楽をやっていたので
作曲家の自伝とかを大事にしておいているんです。
ものを作るときのモチベーションとして、
そういう人の言葉を読みながら、
作業に取り組もうと、儀式的に読むことがあります。

 

 

この本(「メモランダム」 著:古橋悌二)の
著者の古橋悌二は、ダムタイプっていう
アーティスト集団の中心人物なんですけど、
いわゆるメディアアートの先駆けの人で。
彼はエイズで亡くなったんですが、
逆境でありながら、
一つのものに、おもいを捧げて、
生涯を終えた人なんです。
そういう人の本を読みながら、
自分を勇気づけたりしてます。

 

 

研究がしたくてしたくて

今は、医療ベンチャーに勤めていて、
遠隔診療ができるサービスの開発、
サービスデザインをしています。
ずっと転職活動をしてたんですよ、
とにかく研究がしたくてしたくて、
自分の研究のやりたいことをまとめて
自分のwebサイトに乗せていたら、
書いてた内容と同じ事業をやってる会社に
声をかけてもらったんです。

デジタルアーカイブというジャンルの
研究、開発をやっています。
特に見えないような情報、体験だったり経験、
をどのようにアーカイブしていくか
というところに興味を持って取り組んでいます。
このジャンルに興味をもったきっかけですか?
小学校の時からずっと音楽をやっていて、
高校生までは作曲家になりたかったんだと思うけど、
高校生の時に知ったバルトーク・ベーラという音楽家に
とても影響を受けました。

 

 

憧れの生き方

バルトークは世の中に出たての蓄音機を使って
民族音楽を収集してたんです。
そして、収集した民族音楽を元に
どこからどんな歌が伝播したのかを
明らかにしたんですよね、
で、そこまでは学者のやることなんですけど。
彼はそこから得られたエッセンスを
昇華して自分の国の音楽をアップデートしたんです。
それって芸術活動としても素晴らしいし、かつ、
学者としての活動も非常に価値あることですよね。
そういった学者兼アーティストみたいな生き方に、
めっちゃ憧れていて、
自分もそういったことがやりたいと思いました。

そう思った時に、
自分は何を明らかにしたいんだろう、
っていうのを考えました。
人間が何を大事にしているんだろう、
それをどこから明らかにしたらいいんだろう、
って思って、
人間の思い出だとか経験とかは、
まだ十分に着手されていないな、と。
それで、デジタルアーカイブの研究につながりました。

 

 

曽祖父と祖父の本

この本
(「アルミニウムの表面処理」 著:小久保定次郎)
遺品なんですよ、ひいじいちゃん、曽祖父の。
曽祖父は鉄鋼メーカーで研究をしていたんです。
それで、ばあちゃんから上京する時に持ってけって、
中身全然わからないんですけどね。
こっちの歌集(「心の窓」 著:小久保昌孝)は
祖父の本です。
祖父は電気屋に勤めていて、
歌もかなり詠んでいたんです。
亡くなる前に歌をこの本にまとめて。
怖くて読めないですね、
戦時中のことが書いてあったりして、
怖いというか、おもいが強そうで。

今の仕事が、アーカイブをする職なので、
こういうのを残したいっていう
モチベーションってすごく気になっていて。
自分の生きた証を残したいっていう気持ち。
直接的な医療だけではなくて、自分の生きがいを
持ち続けるような機会というものに興味がありますね。

 

Pick up Book

“意識(サイクロン)の中心―内的空間の自叙伝”

著:J.C.Lilly 訳:菅靖彦

一番大事というか、
モチベーションになる興味とか関心は
この本に集約されています。
著者がジョン・C・リリーという科学者なんですけど、
この人をモデルにした映画があるんですよ、
「アルタード・ステーツ/未知への挑戦」っていう。
この映画を見て、
自分がやりたいことと
同じことをやっていた人がいたことに衝撃を受けて、
彼と同じ道を辿りたいと思って、この本を買いました。
でも、意味わからないんですよ、この映画。
科学と似非科学とオカルトが入り混じってるんです。
いわゆるB級映画で、授業で見たんですけど、
自分はこれ見終わった後に感動で泣いたんです。
でも、クラスは爆笑だった。
小久保君が泣いてるよって。