Megumi Yagi
Flower Shop


  ・パレットから絵の具を選ぶように
  ・人間模様が見える仕事
  ・ずっととってある本
  ・誕生日プレゼント

 

八木 めぐみさん
神奈川県鎌倉市
フラワーショップ

 

パレットから絵の具を選ぶように

今は、横浜のお花屋さんで働いています。
日々花束を作ったり、接客をしたりって感じですね。
お店の仕事全般をやっています。
なんでもいいから、
クリエイティブな仕事に就きたくて。
もともと絵を描いたりとか、
なにか作ることは好きだったので、
花束を作るのって、そういう感覚に似てるんです。
グラデーションで花が並んでいるとこから、
お花を選ぶのって、
パレットから絵の具を選ぶのに似てるところがあって、
そこを楽しんでやってますね。

大学では西洋美術史を専攻していました。
美術に興味をもったきっかけですか?
父親の影響で、よく美術館に行っていました。
中学の時に父親と東山魁夷展に行ったのがきっかけで。
ああ、いいなぁってなって、
それから、たびたび父親と、
美術館に行くようになりました。
父親は日本美術のほうが好きなんですけど、
私は、中学高校でキリスト教の文化を勉強していて、
キリスト教が好きだったから、
キリスト教に関係が深い西洋美術を専攻しました。

天井に飾ってあるのは、ドライフラワーです。
店で廃棄になっちゃったバラを持って帰って、
作りました。
こっちの試験管は、
たまに何かを入れて楽しんだりしてるんです。
カラフルな糸くずを入れたりとか、
ビーズを入れたりとか、
ミニチュアのマスコットを入れたりとか。
なんかちょこちょこいじってるのが好きなんですよ。

 

 

 

人間模様が見える仕事

なんか、花をやってると、
すごく人の人生を見てるなって気持ちになるんです。
結婚記念日の花とか、お悔やみの花とか、
誕生日、発表会、ご自宅用、お店の展示用。
あとはプロポーズの花束とか。
彼女が20歳の誕生日なので、20本の赤いバラの花束を
作りたいんですけど、とか。
すごく素敵なおじさまが、結婚記念日のための花束で、
結婚式の時の写真をお持ちになって、
その写真に写っている花に合わせた色味で、
花束を作ってほしいというご依頼があったり。
母の日に、怖そうなお兄さんが、
母の日に花を買っている自分自身に
納得がいっていないって顔で、
ぶっきらぼうにお花を買いに来たり。

お客さんを見てて、
ああ、こういう風になりたいなというか、
こういうおばあちゃんになりたいな、とか、
こういう夫婦になりたいな、とか、
こういう幸せな家族の形がいいな、
って思ったりしますね。

 

 

ずっととってある本

本棚にある本は大学生になってから、
買ったものが多いです。
興味の移り変わりが激しいのと、
引っ越したのもあって、
中高時代に買った本とか文庫とかって、
だいたい捨てちゃいましたね。
でも、梶井基次郎の「檸檬」は、
中高時代からずっと持ってます。
檸檬は、どのページを開いても、
必ず2つか3つは、
美しいな、っていう表現があるので好きですね。
いいなぁ、檸檬。
檸檬は本当に好き。

あ、これ、宮沢賢治の詩集。すごくいいですよ。
今の会社の最終面接の帰りに、
ああ、もう絶対落ちたって思って、
帰り道の古本屋で買ったんです、これ。
渋谷に古本屋があるんですけど、
そこの100円の古本を眺めてたら、
この詩集があって、買って、
帰りの電車で読みながら、
ああ、いい詩だなって、賢治いいなぁって。
結局、会社は受かったんですけどね。

 

 

誕生日プレゼント

これですか?
壁にアクリル絵の具で描いたんです。映画のタイトル。
この映画を見たなってのを覚えておきたくて、
衝動的に描き始めました。
色も、一応、映画の印象に合わせてます。
この映画はこの色だなって。
親になにか言われるかなって思ったんですけど、
まだ何も言われてないんです。
たぶん母親は見てるとは思うんですけど。
まだ、描いてない映画が10個ぐらいあるんで、
また、描かなきゃなって、スマホにメモしてるんです。

映画はもともと全然見なかったんです。
「ショーシャンクの空に」ぐらいしか知らなかった。
高校時代に親しくなった子が、映画に詳しくて、
園子温とか岩井俊二の作品が好きで、
その子に影響されて見始めたって感じですね。
その子からは多大な影響を受けて、
今もずっと影響を受け続けていますね。
この本(「ラブ&ピース」 園子温:作)は、
その子から誕生日プレゼントでもらったんです。

 

 

  

Pick up Book

“ラブ&ピース”

作:園子温

高円寺でやってた園子温展で売っていた絵本です、
園子温のサイン入りですよ。
私、映画版の「ラブ&ピース」のエキストラに出てて、
クライマックスのシーンで結構大きく写ってるんです。
主演の長谷川博己とヒロインの麻生久美子が、
再会するシーンです。
エキストラは楽しかったですね。
ちょっと演劇とかやりたかったなって思いますもん。
なんか全然花屋と関係ないですね。