Hiroki Urase
Grad Student


  ・博士研究を終えるための本棚
  ・ゲーム中毒
  ・もうダメだ、と先生に相談した
  ・Bを続けること

 

浦瀬 裕基さん
神奈川県横浜市
大学院生

 

博士研究を終えるための本棚

先生に、博士研究を終えるための本棚がある、
って言われたんだよね。
ちょうど、博士研究が終わる時に、
自分の博士研究をサポートしたよ、っていう本が、
ここにある本の3倍ぐらいの量になって、
本棚を埋めるらしく、それ用の本棚を
家に置いてるんだけど、ここに本を置いてるから、
全然その本棚は埋まってないね。

ここにある本は結構、分類できるかもしれない。
研究、プロジェクト関連の本と、
デザイン思考関連の本。
あとは、研究のフレームとか、
パースペクティブに当たる部分の本。
がっちし読んでる本もあれば、
まだ読み込めてないのもある。
本棚に夢が詰まってるって感じだね。
研究費で何冊か本を買っていいよ、って言われて、
買った本がこの辺に多いかな。

本を買う基準?
一番読んでいる本のレファレンスや関連から、
これを抑えなきゃなって本を選んでる。
力学系とかカオスの本は、アンディ・クラークから、
言語系の本は、ジョージ・レイコフとかから。
ベースはアンディ・クラークが多いかな。
一見、ジャンルが関係ないようで、
実は繋がってるから面白いんだよね。

本はとりあえず買う。めっちゃそう。
先生に言われて、買った本もたくさんある。
大学院に入学した直後は、
授業で紹介された本は8割ぐらい買ってた。
ほとんど読んでないけど。
当時の浦瀬家、本代は全部出してもらえてたから、
親のクレジットカードを使ってめっちゃ本買ってた。
そしたら買いすぎだって、怒られちゃった。

 

 

ゲーム中毒

こういう本を読むなんて思わなかった。
でも、実際に読んでみると超面白かったね。
哲学とか大学院に入る前は考えたことなかったけど、
どっぷりハマった感はあるなぁ。

高専(高等専門学校)の時に、NHKのEテレで、
ティナ・シーリグって人が出てた
「スタンフォード白熱教室」を見て、
これがすごく面白かった。
それで、デザイン系の大学院に行こうと。
でも、無事に院試に合格して、一回熱が冷めて、
経済学の本とか読んでた。
だから、いざ大学院の修士課程に入った時に、
やりたいことが全然無くて、
研究室を決める時にめっちゃ迷った。
でも、結果的には良い選択をできたね。

高専の時から、いろんな本を読んでた。
1年生の時は、ゲームの作り方とか、そういう本。
ゲームは一回やめたの、高専4年生の時に。
ゲーム中毒みたいになってしまったんだよね。
できるだけゲームをするために、
学校が終わったらすぐに家に帰って、
夕方の5時から明け方の5時ぐらいまでゲームをやって。
後悔するんだよ、やめなきゃ、寝なきゃって。
でも、やめられない。
やめなきゃって思って、
パソコンからゲームソフトをアンインストールするの。
でも、ROMは残ってるから、
翌日、やばいやばいって言いながらまたやってしまう。
それを何十回か繰り返して、本当にやばいなって、
ROMをバキッて壊して、ゴミ箱に捨てて、
家にあるNintendo DSとかも全部いとこに配って、
全部、断捨離した。
よくできたな、って思う。あの時はヤバかったなぁ。

今でも、たまに、そっちの道の人生を想像するけどね。
今、持ってる知識を使ったら、
機械学習とか使ってゲームの戦略を立てられたりとか、
超面白いじゃんって思ったりするよね。

 

 

もうダメだ、と先生に相談した

これ、あんま恥ずかしいんだけど、
哲学の本を読んで、勉強してて、
哲学者ってみんな超天才で、
自分はなんで天才になれないんだろうって、
悲しくなって、もうダメだった。
で、先生に相談したの、
勉強しても、自分バカだし、天才になれないし、
もうダメですって。

そしたら、
いやいや、そんなことなくて、突出しろ、って。
ジェレミ・ベンサムとか超頭良かったけど、
みんなから嫌われてて、全然幸せじゃない、と。
それなら、
突出して、可愛い彼女がいる人生の方が良いだろ?
って言われて。
ああ、そうだなって。

突出の意味?
うーん、なんとなく見えてるのは、
エンジニアリングとデザイン思考を
橋渡しできる人って、現状はそんなにいないだろうと。
超天才じゃなくても、
その領域を研究している人が自分だけなら、
ある意味突出してるじゃない?
それが天才じゃなくても、
突出するってことなのかなって。
それと脳の回転だけでなく、知識の引き出し次第でも、
天才に見えることはできるんだなって。
天才にはなれなくても、
エンジニアリングとデザイン思考と哲学で、
あれだけ語れる奴はいないだろう、
って人にはなれる気がする。
それが突出かなぁ。

天才になりたいなって今でもたまに思うなぁ。
思わない?

 

 

Bを続けること

今はね、ポジティブな感じだからあれだけど、
ネガティブな時はもっと悲しいこと言ってると思う。
自信は、常にない。
めっちゃビクビクする。
いまだになんか、全てにおいて劣ってるって思う。
なんかね、仮想の敵を作っちゃうんだよね、
自分よりすごいやつが絶対にいるっていう。
そんな気がする。
具体的な人ではないんだけど、でも、居そうだなって。

個人的に信じてることとしては、
その瞬間は常に60点とか80点とかなんだよね。
高専の時のテストの成績とか大学院の成績とか見ても、
Bが多いの。いつもBを取るんだけど、
でも、Bを続けることによって、
長い目で見たら、ある意味突出できると思うし、
積み重ねてはいるから、良いと思うんだけど…
その瞬間から見たら、
常に自分のパーフェクトでは無いかなぁ。
自信がないというか、もっとできたなって思う。

だけど、楽しい。
スピードが足りないだけで、楽しいんだよ。
このアンディ・クラークの本を読んでても、
ああそうなんだ!、マジか!ってなるのが楽しいから、
才能が無いなって思いつつ、やっぱり楽しい。

今、作ってる研究プロジェクトも、
この前、それが世界に広まってる夢を見たんだよ。
最初は離島から始まって、草の根的に広がっていく…
そういう夢を見て、ああ、研究楽しいな、って。

 

 

Pick up Book

“Choices, Values, and Frames”

編:D.Kahneman,A.Tversky

これかな、これまだ一文も読んでない。
一文も読んでないけど、これを読み終えた時に、
博士課程を修了できるって解釈してるから、
カーネマンの本をきちんと読んだら、
修了できますってことで。
カーネマンの「ファスト&スロー」って、
ざっくり一般の人でもわかるように書かれてるけど、
この本では、カーネマンの主張、理論を、
学術的にvalidationしている。
なので、主観的Well-beingだけじゃなく、
社会的Well-beingをどう学術的にProofするか、
ということが書かれているから、
自分もこれを学ばなきゃいけないんだよね。